押印廃止に伴う相続税申告

Posted on 02/09/2021 by Koji Takahashi

1.押印廃止
国税に関する法令に基づき、税務署長等に提出する申告書等の税務関係書類については、令和3年度税制改正によって、令和3年4月1日以降は、次に掲げるものを除いて、提出者等の押印が不要とされました。
① 担保提供関係書類および物納手続関係書類のうち、納税保証書や抵当権設定登記承諾書など実印の押印および印鑑証明書の添付が必要とされている書類
② 相続税および贈与税の特例における添付書類のうち実印の押印および印鑑証明書の添付が必要とされている財産の分割の協議に関する書類

2.申告書様式の取り扱い
申告書等の様式については、税務署配布分ホームページ掲載分とも順次、押印欄のない様式に変更、更新されていきますが、押印欄のある様式についても、引き続き使用することができます。その場合であっても、押印欄への押印は不要です。
また、押印が不要である税務書類について、任意で押印しても差し支えありませんが、押印の有無によって効力に影響は生じません。

3.従来の相続税申告書
相続税の申告書については、2人以上の相続人等が共同して提出する場合に一の申告書に連署して提出することとされています。
従来は申告書を提出する相続人等の押印が必要でしたので、押印の有無によって共同して提出する人であるかどうか、判別することが可能でした。

4.押印廃止後の相続税申告書記載方法Ⅰ
2人以上の相続人等がいる場合には、申告書提出意思の有無を明らかにするため、申告書第1表および第1表(続)には、共同して提出する相続人等のみを記載して提出することになります。
その場合、合計欄には共同して提出しない相続人等も含めた合計額を記載します。

5.押印廃止後の相続税申告書記載方法Ⅱ
申告書第1表に全ての相続人等の氏名や金額を記載する場合には、第1表に記載した共同して申告書を提出しない相続人等の氏名および金額欄を斜線で抹消するなどして、共同申告しない相続人等であることを明示することになります。

6.共同して申告書を提出しない相続人等
共同して申告書を提出しない相続人等については、別途申告書を作成して提出する必要があります。
その場合、合計欄にはすべての相続人等の合計額を記載します。

7.e-Taxによる代理送信
e-Taxによる相続税の申告について、複数の相続人等の申告を税理士、税理士法人がまとめて代理送信する場合には、申告書第1表、第1表(続)に利用者識別番号の入力のある相続人等のデータが有効なものとして受け付けられることになります。
したがって、上記のように共同して申告書を提出するか否かの明示を行う必要はありません。