平均給与2年連続で減少

Posted on 02/03/2022 by Koji Takahashi

国税庁公表の「令和2年分民間給与実態統計調査結果」によると、1年を通じて勤務した給与所得者数は前年より10万人少ない5,245万人でした。平均給与は433万円で前年より3万3千円少なく、2年連続で減少しました。

1.男女別給与・賞与
男女別給与は、男性の給与が532万円で前年より7万5千円の減少となり、女性の給与は293万円で前年より2万9千円減少となりました。
1年を通して勤務した給与所得者の平均賞与は、前年より5万6千円少ない65万円でした。これば、新型コロナウイルスの影響が大部分を占めており特に宿泊業や飲食業を中心とし、リーマンショック後以来の大幅な減少となっています。男女別賞与では、男性の賞与が83万円、女性の賞与が39万円でした。

2.正規雇用と非正規雇用の給与
今度は正規雇用と非正規雇用を見てみます。正規雇用、非正規雇用の平均給与は、正規雇用が496万円となり、前年より7万7千円マイナスとなっています。非正規雇用は176万円となり、1万6千円プラスとなっています。正規雇用と非正規雇用の平均給与の差は320万円となり、統計を取り始めた平成24年分以後、初めて差が減少しました。

3.業種別平均給与
平均給与が高いのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の714万円、「金融業・保険業」629万円、「情報通信業」611万円。低いのは「宿泊業・飲食サービス業」の251万円、「農林水産・鉱業」299万円、「サービス業」352万円です。なお、1年を通じて勤務した給与所得者は5,245万人で前年より119万人の減少となっており、そのうち、源泉徴収により所得税を納税している者は全体の84.9%の4,452万人でした。その税額の合計は10兆7,126億円で給与総額に占める税額の割合は5.07%ということになります。