サラリーマンの確定申告

Posted on 30/03/2018 by Koji Takahashi

1.年末調整

給与所得者(サラリーマン)は、原則として年末調整の適用を受けますので、それにより源泉徴収税額の精算が行われ、一般的には確定申告をする必要はありません。

ただし、一定の場合には確定申告をしなければなりません。また、一定の場合には確定申告をすることによって、源泉徴収税額の還付を受けることができます。

2.確定申告義務

給与所得者が、確定申告をしなければならないのは、次のような場合です。

① 給与の総額が2,000万円を超える人

給与の総額が2,000万円を超える場合は、年末調整の対象とはならないため、確定申告が必要です。

② 給与所得者以外に地代、家賃、原稿料などの所得の金額の合計額が20万円を超える人

特定の利子所得、配当所得、退職所得等は除かれます。また、2カ所以上から給与の支払を受けている人は、主たる給与以外の給与の収入金額と給与所得以外の所得との合計額が20万円を超える場合に確定申告が必要です。

③ 同族会社の役員等で同族会社から給与以外に貸付金利子、賃貸料等の支払を受けている人

④ 源泉徴収を受けない給与の支払いを受けている人

対象となるのは、家事使用人の給与(常時2人以下の家事使用人のみを雇用している人から支払を受ける場合)、日本国外で支払いを受ける給与、在日大使館等から支払いを受ける給与です。

3.還付申告ができる場合

確定申告義務はありませんが、次のような場合には、確定申告をすることによって、所得税等の還付を受けることができます。

① 年末調整の対象とならない所得控除を受けようとする人

年末調整の対象とならない所得控除は、雑損控除、医療費控除(セルフメディケーション特例を含む)、寄附金控除です。

② 住宅借入金等特別控除等の適用を受けようとする人

住宅借入金等特別控除等は、居住の用に供した日の属する年(適用初年)は確定申告による必要があります。なお、翌年以降は年末調整での適用が可能です。

③ 年の中途退職者

年の中途退職者については、年末調整の適用を受けていませんので、一般的に確定申告をすれば、還付となります。

④ 給与所得者の特定支出控除の適用を受けようとする人

4.確定申告の時期

確定申告をしなければならない人は、平成30年2月16日から平成30年3月15日までの間に確定申告が必要です。

確定申告をすれば源泉徴収税額の還付を受けられる人は、平成30年1月1日から5年間は、いつでも確定申告をすることができます。

なお、確定申告書は、原則として住所地の所轄税務署へ提出することになります。