e-Taxの利用状況とマイナンバー

Posted on 21/03/2017 by Koji Takahashi

この程平成27年度のe-Tax(国税電子申告・納税システム)の利用状況が公表されました。

1.概要

e-Taxは、平成16年より開始されていますが、昨年度の主な手続の利用件数は、一番件数が多いのが所得税申告で約950万件、利用率52.1%、次に法人税申告の約196万件、同75.4%です。さらに給与所得の源泉徴収票等の約189万件、同54.9%、法人消費税申告の約144万件、同73.4%、個人消費税申告の約66万件、同58.8%となっています。

2.ICT活用率

この活用率とは、個人に限った所得税申告と消費税申告の総申告件数のうち、自宅などでインターネット環境を利用して申告書を作成した活用率をいいます。所得税申告では74%(前年比1.9ポイント増)、消費税申告では68.7%(同2.9ポイント増)となっており、年々増加しています。

3.税理士が書面で顧問先の申告書等を提出する場合

なりすまし防止のためマイナンバーの提出があったことを確認するための税務代理権限証書と、税理士の身元確認のため税理士証票の提示または写しの添付、さらに納税者本人のマイナンバーカードまたは通知カードの写しの添付が必要となります。次のe-Taxに比べると書面提出の場合は、相当わずらわしくなりそうです。

4.税理士がe-Taxにより代理送信する場合

税務代理権限証書データや納税者本人の利用者識別番号の入力により代理権の確認がなされ、税理士自身の電子証明書により税務代理人の身元確認がなされ、さらに納税者本人の番号確認については一定の照会等が行われるため、マイナンバーカード等の写しは不要となります。

5.e-Taxの新たな取り組み

一定の法人税法等による添付書類については、イメージデータ(画像)による提出も可能となる他、e-Tax受付日についても拡大が予定されています。