暗号資産取引に係る所得税課税

Posted on 06/09/2022 by Koji Takahashi

1.所得区分
暗号資産取引により生じた利益については、所得税の課税対象になり、原則として雑所得に区分されることになります。
その暗号資産取引自体が事業と認められる場合やその暗号資産取引が事業所得等の基因となる行為に付随したものである場合には、事業所得に区分されますが、いずれの区分についても、総合課税の対象です。

2.所得金額の計算
暗号資産の売却による所得金額は、総収入金額から必要経費を控除することにより算出することになります。
その場合の必要経費に算入できる金額は、①暗号資産の譲渡原価その他暗号資産の売却等に際し直接要した費用の額、②その年のおける販売費、一般管理費その他その所得を生ずべき業務について生じた費用の額(暗号資産の売却のために必要な支出であると認められる部分の金額)です。

3.譲渡原価の計算
暗号資産の譲渡原価は、「暗号資産の1単位当たりの帳簿価格×その譲渡をした暗号資産の数量」で計算することになります。
複数の暗号資産を継続的に売買する場合の1単位当たりの譲渡原価の計算については、暗号資産の種類(名称)ごとに、①総平均法、②移動平均法のいずれかの方法を選定することになります。

4.評価方法の届出
初めて暗号資産を取得した年分の確定申告期限までに、所轄税務署長に対し、「所得税の暗号資産の評価方法の届出書」の提出が必要です。
評価方法の届出書の提出がない場合には、総平均法によることになります。

5.暗号資産の譲渡
暗号資産の売却をした場合はもとより、暗号資産で商品の購入をした場合や暗号資産を他の暗号資産へ交換した場合についても暗号資産の譲渡に該当することになります。

6.譲渡損益の帰属年
暗号資産の譲渡損益の帰属は、原則として売却等をした暗号資産の引渡しがあった日の属する年分となります。
ただし、本人の選択によって、その暗号資産の売却等に関する契約をした日の属する年分とすることもできます。

7.年間取引報告書
国内の暗号資産交換業者を通じた暗号資産取引について、平成30年1月1日以後の取引については、通常、①その年の暗号資産の購入数量、②その年の暗号資産の購入金額(取得価額)、③その年の暗号資産の売却数量、④その年の暗号資産の売却金額、⑤その年の12月31日現在の暗号資産の保有数量、などが記載された「年間取引報告書」が交付されますので、暗号資産取引の取得価額や売却価額を確認することができます。

8.消費税の課税関係
国内の暗号資産交換業者を通じた暗号資産の譲渡には、支払手段等の譲渡に該当し、消費税は非課税とされます。