ー平成28年分ー 各確定申告の提出状況

Posted on 06/12/2017 by Koji Takahashi

平成28年分所得税、個人消費税、贈与税の確定申告の状況が公表されました。所得税等の確定申告書を提出したのは2,169万人で平成23年分からほぼ横ばいできています。

1.全体的な動向

所得金額は40兆572億円となり前年比1.7%増加で申告納税額は3.1%増加で3兆621億円となっています。土地等の譲渡所得の申告人員は49万5千人で前年比1.2%増加となっています。所得金額も10%増加となり4兆4,652億円となっています。

一方、株式等の譲渡所得の申告は93万2千人と前年比2.7%増加したにも拘わらず所得金額は4.7%減少の2兆6,130億円となっています。

2.個人事業者の消費税の申告状況

申告件数は平成24年分からほぼ横ばいで114万2千件となっており、一方、納税申告額は5,946億円で前年比1.7%増加しています。

3.贈与税の申告状況

申告人員は50万9千人と前年比5.4%減少で、そのなかで申告納税額のある納税人員は37万1千人、前年比3.2%減少となっています。また、申告納税額も2,252億円で前年比6.2%減少となりました。

暦年課税を適用した申告人員は、46万4千人となっており、特例税率適用者(直系尊属から20歳以上の子・孫などへの贈与の場合の軽減税率適用者)と一般税率適用者の割合は、各々50%ずつで拮抗しています。

相続税の基礎控除引下げの前年(平成26年)には暦年課税の申告納税額は一過的に大幅増加しましたが、それから2年経過して、申告人員申告納税額も落ち着きを取り戻しました。

一方、相続時精算課税を適用した申告人員は前年比9.3%減少の4万5千人でしたが、申告納税額は前年比35%増の325億円となっています。

4.ICTの利用割合

ICTを利用した所得税等と贈与税の提出人員は、共に前年比6%超、同時に自宅等からの提出も増加しています。